虫歯予防

虫歯のメカニズム

食事をとると、口の中は酸性になり(pHが低くなり)歯の表面の成分であるカルシウムとリンが溶かされはじめます。これを脱灰といいます。
通常40分くらい時間が経過するとpHは高くなり、溶かされたカルシウムとリンは元通り再石灰化されます。しかし、酸にさらされる時間や回数が多いと、歯の脱灰が続き、虫歯が進行してしまします。

永久歯を虫歯にしないために ホワイトシーラント

6歳前後になると、第二乳臼歯の奥に6歳臼歯が生えてきます。
この6歳臼歯は奥のほうに生えてくるので歯ブラシが入れづらく、また永久歯は乳歯に比べ溝が深いため、プラーク(細菌のかたまり)をすべて上手にかきとる事は困難です。
そこであらかじめこの溝を埋めて虫歯の予防をしてしまうという方法があります。これがホワイトシーラントです。

ホワイトシーラントについて

ホワイトシーラントは虫歯になる前の歯への治療ですから、当然歯を削りません。
このシーラントは永久歯のすべての臼歯に行いますので、3ヶ月毎の定期健診で歯の生え具合を観察し、ほぼ歯肉がかぶっていない状態になったら直ちにシーラントを実施します。
最後に生える12歳臼歯のシーラントが終わりましたら3ヶ月毎の検診となります。

フッ素の効果

フッ素は、なぜ虫歯を予防する事ができるのでしょうか?
フッ素の効果は次の3つあります。
表面のエナメル質を構成するハイドロキシアパタイト。その結晶の中の水酸イオンに代わってフッ素が入る為結晶が安定し、酸に溶けにくくなる。
フッ素は虫歯菌が酸をつくるのに必要とする酵素に作用して、その働きを妨げます。
一度溶けてしまったエナメル質が再び結晶化するように、促進する働きがある。ただし、C1程度より進んでしまった虫歯には効果はない。
歯科衛生士が、歯ブラシ指導・フッ素塗布(保険内)等を行います。
また、お子さんやお母さん、お父さんに虫歯予防に関する指導(食生活や家庭でのフッ素の応用法など)も行っています。